今年の東京都知事選において、ある有識者が、「適任者がいない」という有権者の声をひろって、誰にも投票したくない究極の選択ということで「都民の罰ゲーム」と表現しました。
解散から公示まで過去最短の総選挙は、予算組や発注作業などに苦労し、今日に至ってもまだ投票所入場券が届いていないという地域もあり、選管を始めとした「役所の罰ゲーム」から始まっています。
我が国は、何事にも完璧を求める潔癖体質が進んでいるためか、選挙における細かいミスも作らないという完璧主義が敷かれ、事務執行が進められています。
他国の選挙では、投票所に来た数と投票総数が合わないことはザラで、我が国は1票でも合わなければ、もう一度数え直しますので、「事務執行上」世界で最も公平で公正な選挙が行われている国であると言えます。
そんな選管が深夜残業に至って準備をしている衆議院総選挙ですが、私のもとに寄せられる声には、「選ぶ人がいない」「投票したい政党がない」という意見が寄せられます。「誰に入れたらいい?」という声は今までで最も多いのではないかと思います。
無所属議員なので、フラットに聞きやすいということで、ご質問頂いた方に、どのような未来、どのような社会にしてほしいかを尋ね、その方の想いに応え、それならこの人、この政党が「今回は」考えが近いのでは?とお答えして来ました。
まさに、今回は国民の罰ゲームと言われてもしょうがいないでしょう。
選挙の争点が「政治と金」になっているかのように、政治と金の演説をする候補者が多く、国家のビジョンや夢を語る光景が少ないと感じます。
政治と金、これは以前私のブログでも書きましたが、一部の政党を除き与野党の国会議員がそれぞれ政治と金の問題を抱えています。
政治資金収支報告書に不記載の者、「政策活動費」受領者について、裏金議員と言っていますが、現在解決に至っていないのは、すべての前職の責任であると思います。
これを国民は冷めた目で見ています。
裏金は前職までの国会議員みんなの責任で、野党は裏金、与党は「民主党政権よりマシ」という罵り合いのような演説に政治の絶望を感じる人が多くいて、今回の総選挙についての有権者心理をまとめると「国民の罰ゲーム」になります。
国民の罰ゲームになると投票率の低下が懸念されます。
みなさんの想い、子どもたちの夢を叶えられる社会を目指すために、どの候補者に託すのがいいのか?、比例代表ではどの政党に託すのがいいのか?、小選挙区と比例が別の政党に入れると「ねじれ」なんて言う人がいますが、ねじれの原因を産んでいるのは小選挙区比例代表並立制であり、政治家自身です。
有権者のみなさん、小選挙区、比例代表、それぞれじっくり考えて投票しましょう。