骨粗しょう症は、80代女性の罹患率はおよそ5割。
図は埼玉県久喜市のホームページからの転載で「年齢と閉経に伴う骨量の変化(概念図)」についてです。
人生100年時代と言われる現在、2人に1人の女性が骨粗しょう症になり、近年男性の罹患率も上昇しています。
男女ともに骨の量は10代に伸びて女性は15~18歳頃を、男性は18~20歳頃をピークに徐々に減少していきます。
女性は閉経後に、急激に減少してしまうため、閉経期に差し掛かる40代からの骨密度検査が始まる理由になっています。
では、骨密度検査があるから10代から気を付けたらいい病気なのかと言えばそうではなく、各年代での対策が必要になり、まず10代の成長期に骨の量を増やしておく、いわゆる「骨の貯金」をしておく必要があります。
10代での過度なダイエットは40代以降になっての骨粗しょう症リスクを高めてしまうため、栄養バランスのよい食事と運動が重要になります。
言い換えれば、全世代での骨粗しょう症対策が必要になります。
妊娠期から
子どもの人生における骨のことを考え、両親自体の骨についても考える機会として、産婦人科や両親学級などを通じた啓発。
義務教育や高等学校において
ダイエットに関心を抱く小学校高学年から、骨の成長期である中高生にて、栄養バランスと運動の大切さを啓発。今の骨の貯金は未来の自分のためになることを知ってもらう。
40代から
骨密度検査は現在も行われていますが、骨粗しょう症対策に実感のある年齢に差し掛かり、自分事として食生活や運動を意識すること。また子どものいる家庭は、子どもたちの骨の形成に向けた意識を高めること。
このように、様々な年代や機会を捉えて、啓発することが重要になります。
がんも骨粗しょう症も2人に1人がかかるはずでも、骨粗しょう症の罹患率の高さは80代の未来と思われがちです。
しかし、人生100年時代ですから、がんと同じ2人に1人です。
がんは対策をしても罹患を防げないところもありますが、骨粗しょう症は対策をすれば、罹患率を大きく下げることができます。
先日の決算審査特別委員会でも取り上げましたが、川崎市の健康福祉局や教育委員会等様々な部局で啓発を求めています。
骨粗しょう症はある程度の対策で防げる可能性が高い病気です。
ぜひ、骨粗しょう症に関心を持って、予防しましょう。