「これは民意です」
と言われますが、何をもって民意とみなすのかが、難しいところです。
陳情を受ける際に、他の議員に送ったメールの返事がなかなか来なくて月本のところに来たという人、一般的に麻生区の市民の方の問い合わせが多いのですが、他区の市民の方が一番話しやすそうだからとご相談頂くケースなど様々です。
それぞれが民意で、政治はその最大公約数を取っていくものの、制度の狭間で困っている人たちに公平に対応できるように改善を務めるのが陳情対応です。つまり、最大公約数ではないところにも光を当てるべきことがあります。
今、衆議院の定数削減の議論が出ています。
国会議員を減らすのが民意であるらしいです。
その根本は国民の声を聞かない議員はいらないという考え方と、そんな人に税金の支出はしたくないという考え方です。
市議会議員を務めていて、国会議員に求めるのは、票集めのために地元に首を突っ込むのではなく、まずは国民の生命財産を守ることから始まり、国民が課題に直面しているものに対し、国の予算の確保や法律・政省令の改正など、国としての役割を担ってほしい。
衆議院と参議院の役割の違いから考えると、衆議院の比例単独での議席と言うのは投票率が6割を切った現在において必要なのかが疑問です。
衆議院議員だけが代議士と呼ばれ、参議院議員は貴族院議員が前身であるため代議士とは呼びません。代議士は国民の代表ですので、投票率が6割を割った選挙の単独比例は国民の代表とは言えないと考えるのは私だけでしょうか?
根本的に小選挙区比例代表並立制というわかりにくい制度を中選挙区制に戻すべきです。しかし、マイナーチェンジをするなら、衆議院の単独比例は不要で、余った議席の補欠合格みたいな制度はわかりにくい以上に民意ではない。
定数以前に民意を反映できていない制度の見直しをせずに、定数削減でお茶を濁そうという考えが民意とはかけ離れて行っていることに気づかないのでしょうか?
もう一方の民意で、政党交付金はどうでしょう?
政党にしか交付されない、政党助成法の考え方では、国会議員数や国政選挙の得票数による交付で、予算が決まっていて、直近の国勢調査の人口に、1人あたり250円を掛けたものということです。
では、この政党交付金は民意でしょうか?
今年の衆議院選挙の投票率は56.26%、時事通信の今月の世論調査によると、支持政党なしが、56.7%でした。
民意による政党交付金の交付を考えるなら、政党交付金の算定基準となる選挙の棄権率や無所属や交付対象にならない・交付申請しない政党の分を差し引いた計算とし、その分の予算を削減することが「民意」ではないかと思います。
このような計算方法にすれば、予算は削減できますし、民意に近くもなります。そして、「政党交付金目的」の政党であっても投票率を上げるために努力します。
そして、政党助成法の濫用と言えるような偽装結婚と偽装離婚をするような政党は論外です。
政治に金がかかるから政党交付金で企業団体献金をなくすと言って30年以上。政党交付金が始まってからも「政党や政党支部だけ」は企業団体献金を認めている。
そんなことはさておいて、政治資金パーティーの不記載問題があれば、パーティーを禁止にしろと吠える政党があり、政党交付金や企業団体献金はちゃっかり受け取っている。
こんな永田町の常識を見れば、優秀な人材が国会議員を目指そうと思わないでしょう。
ご都合主義で「民意」がよく使われますが、国民は冷ややかに政治を眺めているのが、投票棄権や無効票の投票は無言の抵抗とも考えられます。




