二日目は木育に加え、木製品についての現地視察のため、置戸町にあるオケクラフトセンター森林工芸館を訪問。
この工芸館では、置戸町で作られた木製品の販売と工芸品であるオケクラフトの作り手の養成が行われています。作り手養成塾は2年の研修期間で、修了後3年まで共同工房が利用できます。そのため、独立に向けた様々なノウハウの提供ときめ細かい支援ができるため、現在は町内に20を超える工房が開業しています。
また、地元での普及拡大のために、学校給食でオケクラフトの食器が使用されています。
これらのオケクラフト製品の原材料は、数年前までは、伐採現場の端材をもらって製作していたが、現在は端材がなく、旭川の市場で購入するようになっているという課題が生じています。
独立した作り手は、自ら札幌の百貨店等に売り込み、販路拡大をはかっています。しかし、修理が必要になったものの作者が分からないという課題が生じたため、現在では、作品に刻印をつけることで、オケクラフト製品の修理等が必要になった場合、工芸館経由で請け負うことが可能になりました。
視察の結果
・新しい作り手が独立していけるようなきめの細かい支援がなされているため、作り手は新たに置戸町に移り住むという効果が現れているため、自治体規模は違えど、このような産業の創出はまちの魅力につながるため、参考にしていきたいと思います。
・クラフト製品が学校給食の食器に利用されているというのが、工芸品を生み出しているまちに住む人が、まずその好さを実感していく機会になります。川崎市で木材利用促進を市民に促す上で、木育に関連して、学校給食の場面を活用するのも有効ではないかと考えられます。