町内会・自治会とICT

先般の議会の一般質問で、電子町内会の質問をしました。

東日本大震災以降、地域の絆という言葉が使われ、地域活動への関心が高まっています。その一方、地域の基本となる町内会・自治会の加入率は60パーセント台で、地域活動への参加が進んでいるとは言えない状況です。

5月15日の市民委員会で町内会・自治会の現状について、行政側よりヒアリングした際、加入しない理由として、

・加入するきっかけがない49.6%

・加入しなくても日常生活に支障がない30.9%

・加入の仕方がわからない29.7%

・町内会・自治会が何を行っている組織なのかわからない21.9%

・仕事や子育て、介護等で忙しくて時間がない20.7%という平成19年の市民アンケート調査の結果になっています。

加入のきっかけや、加入の仕方、日常生活に支障がないや何を行っている組織なのかわからないという入り口論が多くの理由になっています。

町内会・自治会活動の見える化を進めることが大切と思います。そこで、電子町内会という観点で、気軽に地域に参加できるきっかけづくりを進めて行くべきという観点で質問しました。

電子町内会にすると、すべてがWeb上になり、従来の掲示板や回覧板のような手段を廃止するようなイメージを持たれがちですが、あくまで、ICT化の導入に過ぎず、手段や機会を増やすという観点です。

私も議員になる前、東京に働きに出る川崎都民と呼ばれる生活をしていましたが、地域の情報を収集する手段や時間帯が制約されていました。しかし、この手段や時間帯の拡大、そして、町内会の集まりに参加できない人でも、地域に参加できる機会をつくるという観点で、Facebookのような、SNS(ソーシャルネットワークサービス)の導入を提案しています。

例えば、まず、町内会員限定のSNSを活用すれば、回覧板も留守宅が多いので、1日1件ずつ廻す状況ではなく、1日で多くの方に情報が伝達できます。また、防犯灯の設置や防犯灯が切れている場合に、町内会の防犯部長さんに依頼しようにも、誰が防犯部長か知らなかったり、知っていても、連絡できる時間帯が仕事であったりというケースが多々あります。そこで、SNSに投稿すれば、伝達できるということにもなります。

町内会・自治会のあり方についても含め、今後議論が必要になってきますが、まずは、参加する機会をいかに拡大するか?ここからが始まりだと思います。