昨日、とある介護予防事業所を視察。
半身不随だった高齢者の女性が、元気に歩いて、トレーニングしている姿を見て、驚きました。
高齢者福祉の現場は、人生の最期までの時間をともに過ごすという厳かな精神が基本にあり、徐々に衰弱する人をサポートし、できるだけ幸せな時間を提供するという勝手な先入観を持っていました。
ゆえに、老人ホームでのお世話は、自らできることであっても、サービス提供されてしまうという課題につながっていたんだろうと。
人のお世話をする仕事は、高齢者・障がい者・子ども・病気や事故の患者と対象は様々です。
川崎市を始めとした都市部では待機児童問題で保育事業が年々拡大されていますが、保育士不足の課題との戦いです。
それ以上に、介護施設の職員不足の課題もあります。
子どもの場合は、日々成長を遂げる楽しみがありますが、高齢者福祉の場合は日々衰弱するため、「厳かな精神」が他のお世話をする仕事以上に必要になるのかもしれません。
ゆえに、高齢者福祉よりも保育を選ぶ人が多いと言えると思います。
しかし、先述したように、予防のプロがサポートすれば、高齢者も成長しますし、できなかったことができるようになります。
そんな姿を見て、喜びを感じる人が介護予防の現場にいます。
自分の成長を楽しみ、励みにして、さらに元気になる高齢者がいます。
がんばりと元気になる姿を見て、うれしくなる家族や友人がいます。
保育士不足解消のために、川崎市は未来の保育人材確保に向け、学生向けに、保育士の仕事のPRを行っているようですが、高齢者福祉の現場に引き込むためには、夢と達成感がある予防事業を見るべきだと思います。
いい意味で、私の先入観や価値観がリセットされました。
介護予防は意義のある仕事で、美しいパッケージではなく、自立につなげるための中身のトレーニング。
人の成長をサポートできる一面があり、その新しい価値観に引き込まれました。
現場でがんばる人がいるなら、いいことをより多くの人に伝え、実践していくために、今度は私ががんばります。