昨年12月、私たち川崎市議会総務委員会は、京都市市民防災センターを視察しました。この防災センターは、体験を通じた市民の防災学習をサポートする施設です。映像体験、強風体験、地震体験、避難体験、消火体験、都市型水害体験などがあります。ただただ災害の恐ろしさを示すだけでなく、いざ災害が起きた場合に何をするか?を体験できるメニューにもなっています。例えば、地震体験では、地震発生時に身を守ったあと、避難路の確保や電気・ガスの元栓を閉じることで、火災防止につなげられるような体験プログラムになっていました。つまり、防災だけでなく、自らの手で減災対策を体験することができる施設になっています。
視察中および視察終了後の移動中等で、委員間で防災施設の意義について話し合いました。川崎市には防災センターがなく、厚木にある県の総合防災センターを利用するに留まっています。川崎市には危機管理室、区の危機管理担当、消防局、各消防署などによる様々な防災・減災学習講座があるものの、担当窓口が一元化されていない課題があります。
市内に防災拠点を作ることで、防災教育の拠点にもなり、京都市のように体験を通じた市民の防災・減災学習につながります。また、このような拠点をつくることで、子どもたちの学習の場にもなり、将来の防災リーダーの育成にもつながります。実際に京都市市民防災センターは、小学校で見学したあと、家族でセンターを利用している実績がたくさんあり、学校教育を通じた市民への啓発の場にもなっています。
私は特に将来の防災リーダーの育成につながる拠点という点について、他のセンターと比較し、京都視察で得た成果を含め、盛り込むことを強く求めました。
そこで、3月13日(金)の総務委員会で、委員長より提案があり、正副委員長で決議文案を作成するにあたり、各委員より意見聴取し、取りまとめ、週明けの3月16日(月)の委員会で決議案が全会一致で提案されることになりました。
委員会提案が決まった後、昨日3月19日の本会議で議決されました。
この決議に基づき、防災施設の環境整備や防災教育の充実等がさらに進めて行けるよう、取り組んで参ります。