予算決算委員会の設置へ~現状と課題~


私は議会運営検討協議会という、川崎市議会における議会改革のプロジェクト委員を務めています。
この中で、16項目ある課題テーマのうち、予算審査特別委員会の常設化等の検討について、
議論をしたいと私が申し出たことで、第3回から現在まで議論されています。

まず、川崎市の予算と決算の審議について、簡単にご紹介します。
現在、川崎市では、9月議会で決算、3月議会で予算を審議します。
それぞれの会期が始まると、まず、各会派の代表質問が行われます。
議案が示されてから、代表質問の通告までがおよそ2週間。
代表質問のあと、詳細な議論を進めるために、議員全員構成の特別委員会を設置します。
予算のときは、予算審査特別委員会。
決算のときは、決算審査特別委員会。
すべての委員が発言でき、一人あたりの持ち時間はおおむね30分以内。
4日間の日程で審議され、最終的な議会としての意思決定が進められます。

なぜ常設化か?
大きく分けて、2つの課題が存在します。

1、予算審議のシステムの課題
本日の議会運営検討協議会で提案した資料です。
資料のように、行政は半年以上かけて予算を組み立てます。
行政は、夏からすでに次年度予算の枠組みの検討を始めます。
この枠組みをベースとして、前年度決算を経て、秋には少し詰めたオータムレビューを発表し、最終的な予算組みを進めて行きます。
しかし、議会で審議するのは、代表質問を含め、わずか6日。しかも、予算案が示されてから、議会閉幕まで、わずか1ヶ月強。
これで十分な審議ができるのか?

2、予算と決算の連動の課題
決算委員会は、いわば適正に予算が執行されたかを議論する場。
決算委員会での審議の結果が、次年度の予算にどのように反映されるかが重要になってきます。
そもそも、どの程度適正だったかを客観的に判断するには、現在のシステムでよいのか?
施策評価を行政内で行っているが、この評価が適正かを判断できるシステムになっているか?

次回は、課題解決策としての提案と議運検討協議会での協議について書かせて頂きます。