請願・陳情の取り扱い

seichin請願とは、市民が議員の紹介を経て、市議会に市政等について要望することです。

陳情とは、請願と同様の要望ですが、紹介議員が存在しません。

受けた請願や陳情は、本会議で所管の委員会に付託し、審査されます。陳情は委員会審査で取り扱いが決まり、請願は委員会審査を経て、本会議で議決されます。

 

昨日の健康福祉委員会では、陳情第8号「子宮頸がんワクチン副作用による健康回復を目的とした医療費等の支援及び教育環境・就学就職に対する支援を求める陳情」の審査が行われました。

子宮頸がんワクチン接種の副反応よる健康被害を受けている方への支援措置を求める内容です。

横浜市が支援措置を行っていることに加え、神奈川県でも7月からスタートする補正予算が県議会で審議されています。

今回の陳情に対し、すべての委員が趣旨には賛同しているわけですが、そこで今日の審査の結論をどうするかがテーマとなりました。

 

出た意見が、「趣旨採択」と「継続」。

 

 

ここで、請願・陳情の取り扱いについて説明します。

取扱は基本的に4つ。

・採択:請願・陳情に委員が賛同するもの。

・趣旨採択:請願・陳情の趣旨に委員が賛同するもの。

・継続:審査はしたが、結論が出ない場合に用いる。時期を見て、再審査する。

・不採択:請願・陳情に対し、委員が賛同しないもの。

 

 

3会派が「趣旨採択」、1会派と私が「継続」という意見でした。

通常、「継続」と言うと、再審査されないケースもありますが、今回、全委員が方向性としては陳情の内容に賛同しているという意見でした。

それは、県議会で支援方針が審議中で、議決されてはじめて正式に詳細が出て来るため、その上で改めて市としての対応を決める陳情審査をすべきという考えを伝えると、各会派も同意が得られ、「継続」審査になりました。

そして、県から詳細が出て来た段階で、再度審査するということになりました。

「継続」審査という結論としては極めて稀なケースです。

というのは、継続審査の多くは即時対応の難しいものへの結論としてですが、今回は県議会でまさに審議中というタイミングでの陳情審査で、採択すべきという考えが総意とも取れる各会派の考えがあり、より丁寧な結論を導くために、敢えて結論を先にするという結果です。

私自身、スピード感も大切ですが、感覚ではなく、実を取る議会を目指す上で、「継続」を選択しました。

今期で初めての健康福祉委員会の陳情審査でしたが、活発で柔軟ないいメンバーに囲まれた委員会です。