「野党共闘」は、国政選挙において、民進党・共産党・生活の党と山本太郎となかまたち・社会民主党が共闘し、選挙区調整を行って統一候補を擁立していくという方針。
かつて、地方の首長選挙で「相乗り批判」がされたこともあり、今も尚、その傾向はあるものの、野党共闘はさほど批判されていません。
たぶん、多くの国民が違和感をおぼえていると思います。
今朝の新聞でも、小池百合子氏の都知事選出馬に伴う東京10区、鳩山邦夫元法相のご逝去に伴う福岡6区の補欠選挙で、野党4党で共闘すべきという見解を共産党の書記局長が示したということです。
参議院選挙では、「2/3を取らせない」という改憲反対だけが先行し、本来の選挙の意味を置き去りにしてしまった野党が支持を得られなかったわけです。
続く、都知事選挙でも、東京都のビジョンを示す候補ではなく、自民党分裂により、勝てる可能性があるから、とりあえず政策の前に共闘ということで統一候補を擁立。
これって、「ビジョンなき相乗りじゃないのかな?」。
地方議員をやっていて、自治体からわが国政府にこうしてほしいと考えることは当然のことですが、野党共闘は表現を変えた「相乗り」で、特に地方政府の長を決める都知事選で、都のビジョンを差し置いていることに、違和感をおぼえます。
しかも、見え隠れするのは、改憲、こと憲法9条の話題。
改憲について、また、改憲の内容については、参議院選挙では選択のポイントとして大きなものを持っていますが、都知事選挙に国政を持ち込み過ぎるのはいかがなものかと。
選挙は、議員や首長を選ぶもので、
「候補者が何をしたいか?」
「候補者の政策が実現できるのか?」
「候補者の主張を信頼できるか?」
を判断材料とし、税金で給料を払って、市民の代表として仕事をしてもらうのに、相応しい人物かを考えるものです。
当然、所属政党の有無や推薦状況も判断材料にはなります。
しかしながら、参議院選挙も都知事選挙も安倍政権に対し、「野党共闘」で反対を示すだけで、具体的なビジョンが示されず、期待できない、期待させられない主張になっています。
この最たるものが「2/3を取らせない」というキャッチフレーズでした。
参議院選挙では、現在の与党に反対の人が野党に投票するというよりも、与党に反対し、野党に期待できないから、白票を投じたり、投票に行かなかったりという結果に至っています。
選挙は、誰に託すかを決めるものです。
ゆえに、東京都民のみなさまには、21人の候補者の考えを知ってもらって、判断をして頂きたいと思います。