図書館のかたち

takeo7月9日、武雄市図書館を視察しました。
TSUTAYAとスターバックスが入っている図書館といえば、聞いたことがあるかもしれません。
視察時の説明者はどこの自治体でも課長さんや係長さんなのですが、こちらでは言いだしっぺということで、樋渡市長から説明を受けました。
樋渡市長が肝いりで始めた図書館改革。
図書館を明るいものへ。
そして、毎日開館している図書館へ。
蔦谷書店の増田社長にアタックした樋渡市長。
DVDやCDなどで映像や音楽も楽しめる図書館。
また、「図書館に何があったらいいか?」と言う市民へのアンケートで、「カフェがほしい」との意見から始まったスターバックスの誘致。
Tポイントカードが使える図書館へ。
来訪者と利用者の劇的な伸びを示しました。

ここで、私が感じたのは、人口5万人の武雄市、すでにあった図書館のハコモノをリニューアルし、図書館をコミュニティの新しい拠点に位置づけようとしている点です。
ほとんど滞在していないので、私の行動した範囲内での印象になりますが、ほとんどコンビニがないことと、緑豊かで静かな街であるということです。
図書館が地域のコミュニティとして新しい位置づけになっていくのではと思ったのは、図書館を静かな娯楽施設にしていると感じます。おしゃれな内装に気の利いたカフェ、図書館と言えば、地味で暗いものから、何となく行ってみたくなる、また足を運びやすくする。そんなイメージの図書館です。
静かな街にマッチした娯楽施設。
本が好きな人や勉強する人だけが利用するのではなく、気軽に本を手に取ってみようと思える施設です。

そもそも、売ってる本をカフェで読んで、著作物への圧迫にならないのか?
という意見もあったそうですが、いい本は読み捨てず、買うというのが日本人の特性で、同様のスタイルの本屋さんがいくつもあるわけです。
また、借りた本をポストで返却できるというのは公共の図書館ではなかったため、TSUTAYAのサービスも活用。
そう言った裏付けも加わり、利用者満足度が非常に高いものになっています。

人口規模も周辺自治体の状況も異なるため、武雄市と同じものを川崎市に導入すべきかというと司書等の人的サポート面等の課題もありますが、コミュニティの中での図書館の位置づけを見直す時期に来ているのではと思いました。