人権の基本

先日、ノーベル平和賞は、デニ・ムクウェゲ氏とナディア・ムラド氏の受賞が決まりました。

今回の平和賞の意義は、女性への性暴力の廃絶を目指す世界の方向性が示されたものだと思います。

 

性別の人口比で多いのは女性。

でも、女性の教育・政治・経済等における位置づけを示すジェンダー指数では、男性に比べ、女性の活躍の機会が少なくなっていると示されています。

差別と区別、何から何がセクハラなのかわからないなど、様々な意見が出され、議論を生んでいます。

他方、男性と女性の一般的な差は身体機能で、この点に限っては、誰もが理解するところ。

男性から女性への性暴力が圧倒的に多いのは、その身体機能の差から。

 

先日、決算審査特別委員会で、男女共同参画について質疑しました。

男女が平等と感じるかどうかという主観的な評価ではなく、男女の公平性を考えるのは、災害時においても女性の人権は守られるかということです。

避難所におけるトイレの問題や生理用品の支給や授乳室等の問題もあります。しかし、身の安全が確保されるかどうかという基本的な点について、すべての人が注意し、対策を考える必要があります。

そこで、提案したのが、自主防災組織への女性の参加率アップです。

先日のブログでも書きましたが、男性が知らない、あるいは気付いていない女性の側面もたくさんありますので、互いを理解し、尊重することが大切です。

 

女性の人権を考えるときに、絶対に守られなければいけないのは、人としての尊厳です。
その尊厳を奪う行為は、性暴力。

しかし、性暴力だけは、男性に生まれ授けられた力の横暴です。力は、自らが生きるために、人を守るため、人を幸せにするために使うべきもので、人を傷つけるために使うものではありません。

我が国において、その基本的なルールをつくるのは、極限状態になる災害時の対策です。

麻生区の総合防災訓練が、10月28日に麻生小学校で、11月11日に片平小学校で開催されます。ぜひ、みなさんにご参加いただき、女性視点ではどうだろう?と考え、ご家庭や各地域の防災活動に活用して頂ければと思います。

そして、自主防災組織や避難所運営会議に関わり、災害時の性暴力が起きないよう、みんなで対策を考えていきましょう。