スマートシティでこうなる~第1回Web自治会~

スマートシティという言葉が川崎市内で徐々に浸透していますが、「再生可能エネルギーを使ったスマートグリッド」というイメージが強いと言えます。
しかし、スマートシティのスマートは、「賢い」という意味です。
特に川崎モデルのスマートシティは、既存都市のスマート化ゆえに、また、縦長の地形ゆえに、地域課題も様々であるため、いろんな手法のスマートを活用していく必要があります。
わかりにくいスマートシティをわかりやすく説明する、「スマートシティでこうなる」を私のブログで連載していきます。

第1回は、Web自治会です。

私が住む麻生区を始め、市内の多くの住民の方は「川崎都民」と呼ばれる方です。
町内会や自治会への加入率は、市内全体でおよそ6割。
残り4割の方は未加入です。
また、加入していても、町内会費や自治会費を納めているだけという方も多いと思います。
地域に参加したくても、「どんなことをしているか?」「どんなことができるか?」が分からないという意見を耳にします。
また、他の地域から引っ越してきた人は、「何となく入りにくい」という感覚もあるかもしれません。
そんなとき、Web自治会を活用できれば、気軽に地域に参加できるのではないかと思います。
町内会・自治会でホームページを持っているところもありますが、少数です。
ここで、FacebookのようなSNSを活用したWeb自治会を立ち上げて行くということがひとつの解決策です。会員限定のコミュニティにすることで、安全性も高められ、地域の意見交換がいつでもできるようなものになります。
都内で働く人も、地域で子育てしている人も、SNSを通じて、お祭りや地域の清掃などのイベント情報や、不審者を見かけたというような防犯情報、回覧板に書いてあることから、書いていないことまで、情報交換ができることがメリットです。
また、防犯灯が切れているという情報も、誰が町会の防犯部長か分からない場合でも、情報伝達ができます。
さらに、町内会・自治会の役員の方が高齢化していたら、若い世代が少しサポートできれば、情報共有は可能になるため、会員を増やすチャンスにもなります。

地域参加で重要なのは、「情報を共有すること」「自分にできることを少しずつ行動すること」で、さらに参加を増やすためには、「気軽さ」と、「いつでもどこでも」ということが大切になります。
Web自治会は、これらの要素を持っています。
昨年の東日本大震災が発生して以来、「地域」という言葉がたくさん出ています。
地域で互いに助け合うためにも、Web自治会を広めていけるようなサポート体制を確立していくことが重要です。
スマートな地域参加の一つの方法として、Web自治会の活用が有効です。