都市農業と市民参加型農園

6月議会の一般質問で取り上げたものですが、秋は収穫の時期ということで、ブログに書かせて頂きます。
麻生区は市内で唯一農業振興地域があり、また、市街化調整区域や市街化区域内に生産緑地が点在しており、
比較的農地が多く残っている地域と言えます。
緑豊かな地域を維持していく上で、緑地保全と農地の維持が大きなテーマになります。
しかしながら、都市農業は、様々な課題を抱え、年々農地が減少しています。

都市農業の主な課題として、市街化地域での農地の税制の課題、収入や経費面での経済的課題、農業後継者不足と農家の高齢化の課題が挙げられ、耕作放棄地が年々増加しているという現状もあります。
これらの主な課題に対して、農家以外の方のニーズがあり、課題解決にこのニーズを活かせないかと考えました。
そこで可能性を持つのが、市民参加型農園です。

市民参加型農園は次の3種類があります。
・市民農園:市内7か所にあり、年間1区画6000円の利用料で市民が利用できる。
・市民ファーミング農園:市民農園同様、利用者が栽培し、長期利用希望者を対象とし、農家が利用料を設定できる。
・体験型農園:農家の指導で栽培をする形式で、指導料・入園料・収穫物代金の合計を利用料に農家が設定できる。

市民農園や市民ファーミング農園は、利用者が栽培するものである一方、
体験型農園は農家の指導で利用者が栽培を体験するもので、農業初心者の方でも参加しやすくなっています。
これらの市民参加型農園は希望倍率も高く、ニーズの高さが窺えます。

農業ビジネスの可能性として意義あるものと考えられます。
今までは、耕作した農産物の販売による収入という観点から、利用料収入を得る、あるいは体験型農園として、指導料収入を得るような新しいビジネスモデルをつくっていく必要があります。
また、利用者ニーズに広く応え、農地の維持と地域環境の保全にもつながる形になるという利点もあります。
これらのメリットを活かすため、市民参加型農園のビジネスモデルづくり、そして、経営面でのサポートを進め、さらなる拡充に努めるべきと考えます。

【参考:月本たくや一般質問の議事録