お盆の時期に話題になっている「なぜ、川崎ブランドは成功したのか?」という本を読んでいて、お節介職員の方々が技術の黒子を務める姿が書かれていて、胸踊りました。
お節介する側に大きな責任が伴うのがお節介。
しかし、努力し、本当ならもっと結果を評価されてもいいはずの人たちにとって、飛躍のきっかけ作りのために、あらゆるスパイスのメニューからよりよいものの採用のアドバイスをしていると言えます。
行政職員も議員も「よりよく」「もっと」を求めるゆえに、「なんと素晴らしい実績。このままでいいですね」という意見が出にくいのが議会と言うところ。この本のように客観的にいいところを評価する書物はクールダウンして考える機会を与えてくれます。
ここで出てくる川崎ブランドの一つであるマイスター制度。改めて、40歳以上で25年以上のキャリアと言う応募要件を見て、納得とワクワクする想い。所管委員をやっていて、もっと気づけばよかったと反省しつつ。
年齢制限と言えば、「何歳まで」
「昔の◯歳と違って今の◯歳は若い」なんて言われていますが、現実として、何歳までという表記を多く見ます。
「この歳で、まだまだ現役」
いや、この歳だからこそ、そこまで現役を続けて来たからこそ出来ることにクローズアップし、次のステージに進もうと思えるこの制度は素敵ですし、その案内にお節介を惜しまないという職員の情熱も素晴らしい。
マイスターの話に触れましたが、マイスターにエントリーする方だけでなく、市内には素敵な技術者の方々がいます。
私が日頃からお世話になってるとある70歳の大工の棟梁。
相談があって電話をすると、猛暑のなか、現場で仕事中のことが多い。
数字の話をすると、正確で打てば響くような反応。二十代から三十代になって、計算が遅くなってきたと、私が言い訳してるようでは許されないなぁと思います。
屋根の上で作業していて、計算やり直すなんて出来ないし、ちょっと待ってって待たせられない。
よく、そういった凄い人を良い意味で「化け物」とか「怪物」と言って特別扱いしてしまいがちですが、仕事に手を抜かず、体調管理もしっかりしていて、それを何十年も続けているからこそ出来るわけで、惜しまない努力の賜物であることを忘れてはいけません。
素敵に歳を重ねる人はそれだけの努力や苦労を乗り越えているのに、口から出るのは苦労話ではなく、嬉しかった話や周囲への感謝の話。
いいお手本が身近にいて幸せですし、そんなお手本の方々にお節介が出来るほどではありませんが、よかったと思ってもらえるよう、がんばります。