先日、ライオンズクラブの献眼・献腎セミナーに出席して来ました。
献眼は、ライオンズクラブにとってヘレン・ケラーさんとの関係の深いもので、角膜移植により、自分の死後、別の人の目になるもので、たくさんのドナー提供が待たれています。
そして、献腎は、腎臓を提供するもので、人工透析を受けている患者さんが何年もドナーを待っています。
このセミナーが先週の金曜日にあったわけですが、我が川崎市議会健康福祉委員会では先週・今週と透析患者さんに関する陳情3件を審査しました。
透析患者さんに関する陳情
一つ目の陳情は、川崎市が他都市よりも手厚いサービスになっているものを、次年度も継続してほしいというもので、川崎市も次年度提出予定予算では継続する方針です。
二つ目の陳情は、透析患者さんは症状によって異なりますが、多い方で2日に1回近く人工透析のために病院に通っています。そのため、1枚500円の福祉タクシー券が年間84,000円分(168枚)配布されており、片道分初乗りのタクシー代補助が起源になっています。
しかし、初乗り料金は710円で障害者割引を適用し650円になる場合に、500円券2枚で支払うと、使える枚数が少なくなってしまうので、100円券の発行を求めるものでした。
ただ、500円券も100円券も使えば1枚あたり15円の手数料経費がかかり、タクシードライバーの手間も増えるため、事業者が消極的であるとのことでした。
そこで、私は、制度の主旨が「初乗り分の補助」ですから、名古屋市のように初乗り料金のタクシー券を配布している自治体もあるので、初乗り券を検討すれば、この課題は解決できるので、検討を求めました。
今後の検討を求め、全会一致で趣旨採択になりました。
三つ目の陳情は、災害時の透析患者対応のマニュアル作成を求めるものでした。災害があろうとなかろうと人工透析が必要な患者さんにとっては、定期的に受ける必要があります。
川崎市は神奈川県のマニュアルに従って対応することになっていますが、広域的な視点や初動体制、患者目線での対策などの課題点があり、県にマニュアルの充実を求めるということで意見が一致し、継続審査になりました。
そして、思い返したのは、透析患者さんのうち、腎移植を待つ方がたくさんいらっしゃるということ。
ドナーカード
今回の陳情審査やライオンズクラブのセミナーを通じ、私が秘書をしていた衆議院議員が、当時「救える命を救いたい」という想いで臓器移植法改正の法案提出者として活動していたことを思い出します。
その結果、2010年より子どもの臓器移植も可能になりました。
改正前までは、子どもの臓器移植ができず、多額の費用を集め、移植のために海外に渡る人もいましたし、意思表示があり、脳死・心停止後の限られた時間の摘出が必要であるため、まだまだ海外に渡って移植を待つ方は多くいらっしゃいます。
まずは、臓器提供意思表示カードで意思表示をすることが必要です。
脳死後、心停止後等の状況によるもの、提供する臓器等の種類なども示すことができます。また、提供したくない人はその意思表示を出来るカードになっています。
セミナーを通じて
先日のセミナーでは献眼ドナーとなられた方の奥様が講演され、生前に何気なく、ご主人のカードに署名したことを振り返られましたが、私もおよそ10年前、結婚してすぐに妻にドナーカードに署名してもらったことを思い出します。
私は、自分が死んでも、誰かの役に立てるのなら、提供したいという想いで、ドナーカードを持っています。
≪参考:神奈川県腎・アイバンク≫
http://www.khf.or.jp/kjebank/registration.html
≪参考:日本臓器移植ネットワーク≫