川崎市からの感謝状を受けて

 本年7月1日付けで、川崎市から感謝状を頂きました。

 3期12年務めた議員が対象ということですが、市長の名前で多大な功労という内容の感謝状を頂きました。

 感謝状を頂いた区切りで、少し、私のオリジナリティあふれる議会活動の代表的な事柄を振り返ります。

 1期目には、議会運営検討協議会委員として、決算議会改革の中で、私が提案した分科会方式と総括質疑が実現しました。当時の委員は各会派の3期以上の論客が揃っていたので、私の提案を理解し、一緒になって実現に向かって改革を進めてくれました。

1期目(平成23年~平成27年)

 これまでの決算審査特別委員会は4日間全員で会議を進め、最終日に採決だった形から、分科会審査のあと全体会で総括質疑をして採決と言う形に変わりました。この結果、令和2年に決算審査特別委員会健康福祉分科会で病院事業会計での光熱水費問題が発覚し、全体会での総括質疑を経て、問題を指摘した議員を中心に複数名の議員が不認定の採決態度を示すことにつながりました。(多数決の結果は認定でしたが・・・)

 これまでの決算審査の手法でしたら、最終日の質疑直後に採決するため、会派で決定していたものを変更することが日程上困難でしたので、分科会方式の成果であったと思います。

2期目(平成27年~令和元年)

 2期目には、無所属有志議員6名で、川崎市町内会自治会の活動の活性化に関する条例が制定されてから5年になり、広報物の配布に関する詳細ルールがないことから、補助・助成金のルールのない事業に関する見直しを考えた条例改正案を提案しました。(こちらも否決されましたが、補助・助成金の中でルールのないものにルールづくりを決定させました)

 無所属だけによる条例改正案の提案は市議会史上初でした。

3期目(令和元年~令和5年)

 3期目には、無所属有志で交渉会派を設立し、団長に就任。史上初の採決態度は自由で会派拘束をしない交渉会派を設立したものの、ヘイト条例の問題でわずか9ヶ月で会派は解散。コロナ禍での経済政策について独自案の提案を進め、この中でも川崎じもと応援券事業の電子化に向けた補正予算の組替え動議を提案。(否決されましたが、翌年から電子化されました)

 補正予算の組替え動議は市議会史上初。

4期目開始早々・・・

 4期目が始まり、初の定例会で太陽光パネル設置業者への施工ID全額補助金の補正予算の組替え動議を提案。(組替え先の密閉型喫煙所を設置すべきと言いたい議員もたくさんいたにも関わらず、否決されました)

 このように主なところで、先取りした政策提案を進めていると同時に、議会でしかできないことを提案していますし、議会で否決されても、後日市長側が私の提案を自分のものとして提案するようなことも生じ、議会は市長に忖度せずに、正論を速やかに進めることが大切です。

記録

 事務局に尋ねたところ、川崎市議会の本会議において、無所属議員が提案説明を行ったケースは全部で5回とのことです。三宅隆介議員(現職)、猪股美恵議員(元職)が意見書の提案説明で各1回、私は条例改正案1回、組替え動議2回の計3回と無所属議員の提案説明の回数は断トツ1位だそうです。

 

学び舎の精神から

 中学高校で学んだ三田学園は1912年小寺謙吉先生(衆議院議員、のちの神戸市長)が開校。建学の精神は、「質実剛健」「親愛包容」。

「質実剛健」:自らを飾らず、たゆまぬ努力で鍛えること。

「親愛包容」:他者に対し、温かく包み込むような心構えで接すること。

 神奈川大学は1928年米田吉盛先生(のちの衆議院議員)が開校。建学の精神は、「質実剛健」「積極進取」「中正堅実」

「質実剛健」:伝統・古典を尊重し、良識を重んじ、正義を貫くという価値観を意味します。

「積極進取」:困難なことに対して積極的に挑戦し、進歩・進化を求めていくという価値観を意味します。

「中正堅実」:上記二つの価値観を深く自覚し、自律の精神と共生の視点から「探究・調和・融合」することにより、真理・本質を見極め、自主的主体性を持って新たな価値を創造していくことを意味します。

 建学の精神の意味については、私の解釈が違ってもいけないので、それぞれの学校のホームページに記載のものにしました。

 同じ質実剛健に込められている意味がそれぞれにありますが、12歳の頃から教育を受けた「質実剛健親愛包容」は私が生きる上での心構えになっています。大学の建学の精神は、議員活動の基本になっているようで、「積極進取」「中正堅実」は、まさに条例改正や組替え動議がその行動につながっています。

ビジョン

 来年、川崎市は市制100周年を迎えます。100年後、おそらく私はこの世にいないと思います。しかし、100年先の川崎市民それぞれが誇りを持ち、自分らしく生きていく社会にしていきたいと思います。

 100年先ではなく、この社会を一日でも早く創るために、これからも市民の付託を改めて受けましたので、個性豊かにオリジナリティあふれる議会活動を進めて参ります。