50年先を見据えた社会保障を考えよう!vol.1

gensai平成30年度が始まりました。

先月まで開催されていた川崎市議会定例会では、予算審査が行われましたが、人件費・公債費・扶助費といった、義務的経費、いわゆる固定費の増大が顕著で、財源不足も多く指摘されました。

平成30年度川崎市一般会計予算では、収支不足を減債基金からの借入として約196億円を計上。すなわち、使うお金が多くて、まとめて借金を返す市債償還に貯蓄している別の財布からお金を借りているということです。

この借金が未来への投資ならいいのですが、未来への投資なら、「市債」として、正式な借金ができますが、社会保障にかかるお金が増え、投資ではない理由で借金しています。

そして、この借金の返済におよそ50年かかるという計画。

実は、図のように、総合計画第1期実施計画が策定された平成27年に予定していたよりも悪化しています。

第1期の前回は青い線で、平成32年度から減債基金からの借入を返済していく予定だったのから、借入残高が爆発的に上昇し、返済スタートも平成37年と5年先送りになりました。

この返済計画は今から50年先までかかるというもので、子どもや孫の世代にツケを残す数値が示されたということになります。

川崎市は10年先の収支見通ししか立てていませんので、その先にあたる長期財政計画を立てて、予測を示すべきと、数年前から提案していますが、「出来ない」の繰り返し。しかし、長期計画がないのに、このような借金返済計画だけは50年先まで立てるという奇怪なことをしています。

このように現市政は目先の人気取りのバラマキ体質でツケを残そうとしているため、50年先を見据えた社会保障のあり方について予算審査特別委員会で提案したのが、以下の3項目です。

 

  • 子育てのあり方を考える・・・なりたい親になれる環境づくり
  • 介護予防で尊厳あるシニアライフを・・・介護予防の専門家の配置へ
  • 中小企業の働き方改革と健康経営の促進・・・・若い時期からの健康増進

 

川崎市では、平成37年には生産年齢人口がピークを迎え、平成42年には市の人口がピークを迎えると予想されています。

言い換えれば、高齢化がどんどん進んで、福祉にお金がかかる。

ゆえに、インフラのような投資は今進めて、福祉にかかるお金を削減するために、健康寿命を延ばしたり、福祉のあり方や地域社会での考え方を見直したりと、変化が必要な時期に来ています。

ただただ、市民要望に「はいそうですね」と対応するのではなく、在り方そのものを示し、理解を求めるのも政治の役割です。

社会保障のあり方として、先ほど挙げた3つのポイントを次号以降のブログで紹介させて頂きます。