昨年、川上文浩可児市議の講演を聞いて、可児市議会の取り組みに関心を持ち、今回、現地視察を企画し、同期の超党派議員で調査を行いました。
取組の説明には、川上議員が来られ、持ち前の熱い語りに、議会改革と主権者教育について学ばせて頂きました。
車の両輪ではダメ
議会のあり方を考えることに立ち返っての議会改革の始まり。
「二元代表制(市長と議会)は車の両輪ではダメ」
車の両輪は談合政治につながっているため、それぞれの役割を明確にしていかなければいけないということに立ち返っています。
「市民号という自動車学校の教習車で、ドライバーが市長で、市長のアクセルが強すぎればブレーキを踏み、スピードが出なければ、アクセルを踏む、議会は教官役」
この関係性こそが、本来の二元代表制です。
また、談合や議員個人の利権的なものの排除により、全体の向上ということで、会派代表質問ではなく、常任委員会代表質問を行ったり、会派ではなく常任委員会が要望等の窓口になったり、と議会全体での対応が進められています。
議会改革と主権者教育
可児市議会は平成23年の市民調査で民意と議会の隔たりがあるという判断が示され、市議の活動内容を知らないという回答が64%を超えたことから、本気で改革に乗り出しました。
また、可児市は名古屋市と岐阜市から一時間の場所にあり、若者の流出という課題もあったため、議会基本条例制定の際に若者の意見を取り入れることを明記。ここから高校生議会が始まりました。
そして、県立可児高校での市長模擬選挙を企画して、ただ投票するではなく、考え、ディスカッションして決めていく模擬選挙を実施。
その結果、昨年の参院選における18歳の可児高校出身者の投票率が高いという数字が出ています。
主権者教育の課題と対策
川崎市では選挙管理委員会の出前講座をモデル実施して、啓発に努めていますが、議会がリードして、若者の声を取り入れることが議会改革の一つになっているということが特徴として言えます。
超党派で視察したため、それぞれの議員にいろいろな想いがあり、熱く火が灯ったと思います。
将来を担う人たちが、まちづくりの中心になっていくためにも、議会改革から始まる主権者教育は、川崎市でも川崎市に合った形で進めて行きたい。